新聞掲載記事一覧

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   釧路新聞 平成17年9月9日掲載 FPのなるほどマネー
2005/09/09(Fri)

〜身近な話題からお金について考える〜

人民元が切り上げ!円高の可能性を考えてみるA

先月に引き続き、人民元切り上げによる円高の可能性を考えていきます。先月は米国が成長を維持できる仕組み(米国民が旺盛に消費するためには他国が米国債を購入していることで成長を維持している)を理解していただきました。

米国財政赤字は、アジアからのドル安けん制が賄っている
 米国が成長できる仕組みを専門的な言葉で表現すると、経常収支赤字は財政赤字で賄われているということになります。
 ここで、米国の双子、2つの赤字が密接に関連します。米国に輸出する日本や中国、その他の国から見れば、ドル安(自国通貨高)になることは、米国からの輸入が減るおそれがあるので好ましくありません。そのためドル安の傾向が出てくれば、為替介入してドル安を抑制しようとします。そうすると、米国債を買う事になるので、米国はますます消費促進策を打てるようになります。ある意味、良い循環です。(既に大量の米国債を保有している各国にとっても、ドル安は保有資産の下落につながり、好ましくない)
 この流れは、違う面から見ると、米国債を買うために、日本国の資金を使っていることになります。そしてその資金は、日本国民の税金と、国債で調達された資金(それを払っているのはもちろん日本国民)です。しかし一方、米国民が日本のモノを買ってくれることが、日本企業の成長を支えている事も事実です。03年の日本のGDP成長率は1.9%でしたが、輸出はその9.9%を占めています。これは、8.0%の他部門のマイナスを補ってあまりある数字です。最近ようやく、個人消費や設備投資=内需がプラスの状態に変わってきておりますが、これだけ影響があるので、日本としては米国債を買わないで円高放置という選択は取りえないところです。日本は輸出国家のため、重大問題ですが、他の国でも多かれ少なかれ同様の状況にあり、米国債は買わざるを得ない。中国も、台湾も、韓国も、外貨準備がどんどん増えている、との記事がしばしば見かけられるのはそのためです。

双子の赤字はドル安を招く原因ではなく、ドル安けん制努力の結果
こうして、米国の双子の赤字は密接に絡み合っており、縮小より拡大する方向に働きがちになります。そして、為替レートもドル安(円高)への動きは強まるが、決して一方的に進行する事はない、ということになります。逆にドル高になることは、それを止めようとする動機はどの主体にも働きませんが、米国以外の政府も必要以上に米国債を買いたいわけではないのです。結局、人民元切り上げにより、一方的に円高に進むことは考えにくいと言ってよいと思われます。



   釧路新聞 平成17年8月12日掲載 FPのなるほどマネー
2005/09/07(Wed)

〜身近な話題からお金について考える〜

人民元が切り上げ!円高の可能性を考えてみる@

人民元が切り上げ!
7月21日、中国の中央銀行にあたる中国人民銀行は、「人民元を2.1%切り上げる」と発表した。今月9日には政府と日銀が揃って景気の踊り場脱却を表明したが、人民元が再度切り上げの観測が浮上した場合、為替が円高に動く事が懸念されます。日本は輸出国家の為、過度の円高は日本経済にとって重大問題。そこで、本当に円高が起こるのか?実はその最大要因である「米国の双子の赤字」について、FPの視点から考えてみたいと思います。

経済成長3%の原動力は米国民の消費
 為替市場の動きの中で常に登場するテーマとして、米国の「双子の赤字」があります。まず米国の経常収支赤字、貿易赤字です。これについては日本や中国の輸出攻勢、その元凶を防ぐ為の円高、人民元高を期待する声が注目されがちですが、実際には米国民の消費意欲が旺盛な為に、輸入がどこまでも拡大して起こるものです。米国は貯蓄率が極めて低く、自宅を担保に消費者金融でお金を借り、そのお金まで消費しているぐらいです。
 これが健全かどうかは疑問ですが、この米国民の消費行動が経済成長3%の原動力になっているのも事実です。輸入して買うので、一見外国企業だけが潤うように見えますが、実際には世界の至る所に米国を本社とする企業があり、ちゃんと米国が潤う仕組みになっております。

モノを買うにはお金が必要!
 米国民が借金してでもモノを買い続けるにはお金が必要です。そのお金は直接政府から米国民に配られるわけではありませんが、減税など様々な形をとって行なわれます。
 こういった政策は政府に財源が必要です。この財源の一つは税金が充てられますがこれだけでは不十分なので、米国債を発行して賄います。これが米国の財政赤字がどんどん膨らむ最大の原因です。
 日本でも政策の重点が若干異なるといえ、米国と同じように財政赤字は拡大しております。しかし、米国と日本の財政赤字の性質が、決定的に異なる点が一つあります。それは日本の国債を買っているのは日本の金融機関と日本国民ですが、米国の国債を買っているのは他国だということです。米国は、米国民が旺盛に消費するのと同時に、他国が米国債を一生懸命に買ってくれなければ成長が維持できません。米国の経常収支赤字は、財政赤字で賄われているのです。
 今回は米国の成長を維持できる仕組みをご理解していただきましたが、次回はこれを踏まえ、引き続き人民元切り上げによる円高の可能性についてお話します。



   釧路新聞 平成17年7月8日掲載 FPのなるほどマネー
2005/09/07(Wed)

〜身近な話題からお金について考える〜

所得税改革が発表!サラリーマン増税時代の「家計のやりくり」について考えてみる

サラリーマン増税!給与所得控除の見直し
6月21日、政府税制調査会が所得税と個人住民税の改革についての報告書を公表した。簡単に説明すると、2006年度に予定している定率減税の廃止などをきっかけに、個人所得課税のゆがみや不公平を是正すべきだと提言。少子・高齢化を理由に給与所得控除や扶養控除の見直しなどを打ち出した。このサラリーマン増税ともなりかねない内容の報告書から「家計のやりくり」について、FPの視点から考えてみたいと思います。
さて、先日の東京都議選でもにわかに争点として浮上した「給与所得控除」の見直し。この控除は年間の給与収入から必要経費と見なして一定額を差し引く仕組みです。これを縮小し、代わりに確定申告で経費の実額を控除できる制度を拡充するといった内容に見直しするという。これらを向こう3-4年での実現をめざすそうだが、消費税増税も絡み、今後の税制改革の大きな論点となっています。

増税は仕方ないのか?
 この税制改革も「少子・高齢化」をキーワードに、結果的には増税の方向。しかし、本当に増税は仕方ないのだろうか?日本の財政からも考えてみよう。今現在、日本の国債及び借入金の合計が731兆円(H16.9末現在)。一方、国庫の歳入は48兆円(一般会計歳入歳出概算:平成16年12月24日発表)、支出は82兆円でこれとは別に34兆円返済に充てている状況です。これを家計に例えるとわかりやすい。年収480万円の方が、年820万円使って、なお340万円借金の返済しなければならないということ。これを聞くと、いかに危機的な状況か理解できるかと思います。そのような状況からか、G7先進7カ国の長期国債の格付けもA2と最下位の評価となっています。よって、「少子化・高齢化」のキーワードのみならず日本の財政状況からも増税は避けられないのが理解できます。

「家計のやりくり」はどうすればいい?
 増税時代だからこそ、家計のやりくりを効果的に考えていく必要があります。賢い家計のやりくりは「当たり前の3つのポイント」をコツコツと実行するしかありません。その3つとは@支出の見直しA給与天引きで強制積立B複利の力を使って長期投資です。@では特に固定支出で簡単に改善の可能性がある保険と住宅ローンをしっかり考えてみる事です。これは保険やローンの内容ももちろんですが、家計からみたバランスも考慮する必要があります。Aは「残ったら貯蓄」の精神では貯まらない事は皆さんも経験からご理解いただけるはずです。Bは先月もお話したように日本にはまだまだ定着していないが、実践する人としない人では将来の老後の過ごし方にかなりの差が生じる事となります。この機会に増税にも耐えうるスリムな家計を賢くやりくりしてみてはいかがでしょうか?



   釧路新聞 平成17年6月10日掲載 FPのなるほどマネー
2005/09/07(Wed)

〜身近な話題からお金について考える〜

カード被害を救済する法案概要が発表!これからは必要な「お金の保全」について考えてみる。

カード被害救済与党法案発表
今月2日、偽造・盗難キャッシュカードによる不正な預金引出しの被害を救済する法案の概要が発表された。簡単に説明すると、偽造・盗難の被害は金融機関が原則すべて補償。預金者に過失がある盗難被害については75%補償するという内容だった。この法案から「お金の保全」について、FPの視点から考えてみたいと思います。
最近では、私の講演やセミナーでも「お金の保全」というテーマを取り上げると、大変関心を持っていただけるようになりました。さて、この「お金の保全」というテーマ、少なくとも8年前まで特別な事情がない限り、考えた事がなかったはずです。何故なら、お金を貯めるには預金や保険が常識で、もっとも安全かつ有利だったからです。しかし、残念ながら北海道では、最初にこの常識を覆す出来事に遭遇してしまいました。それはご存知の通り、1997年の拓銀の破綻です。この時から日本でも銀行や保険会社が破綻するようになり、金融機関を真剣に選ぶ風潮が生まれました。そして、この度の出来事は安全に管理する方法も含めた「お金の保全」を真剣に考える事が必要不可欠だという事を意味しています。

「お金の保全」も預金一辺倒では、、、
 最近のキーワードである「年金不安」、「低金利」等の理由で「お金を増やす」というテーマがよく話題に上りますが、「これ以上減らなければ、被害に遭わなければ」と考える高齢者などには「お金の保全」が最も重要なテーマです。
 さて、「お金の保全」って?ペイオフ解禁後だから決済性預金でいいのでは?カードで引き出せる口座とお金の保管口座と分ければ大丈夫では?などの意見が聞かれそうです。しかし、「お金の保全」はお金の管理だけではなく、広い意味で考えると「お金の価値を維持する」ということです。例えば日本が円安になった場合。皆様の日常生活に必要な輸入製品は値上がりする可能性か高く、その結果お金の価値が目減りします。また、人生で何度か必ず遭遇するインフレ。預金や国債ではインフレ時に価値が維持できないのは世界の常識です。これからは「お金の保全」にも預金一辺倒では難しいのが実情です。

やっぱり直接金融!
世界第2位の経済大国で最大の債権国である日本。もともとこの日本で銀行や生保を介在させる間接金融だけでは、枠が小さすぎてどだい無理なお話です。「お金を増やす」だけではなく「お金の保全」にも直接金融(株・債券)を賢く利用する必要があるのです。



   釧路新聞 平成17年5月13日掲載 FPのなるほどマネー
2005/08/26(Fri)

〜身近な話題からお金について考える〜

JR西日本の尼崎列車脱線事故やJALの安全上のトラブルによる業務改善命令から消費者が考えることとは?

尼崎列車脱線事故やJALの業務改善命令
 GW前の25日の朝、1963年に161人が死亡した旧国鉄横須賀線鶴見事故以来、この40年間で最悪の惨事が起きた。それは107人が死亡した兵庫県尼崎市のJR宝塚線(福知山線)の脱線事故です。この事故についてFPの視点から考えてみたいと思います。
 まず、事故があったJR宝塚線は私鉄2社と競合する激戦区だったようで、この激戦区でJRが取った戦略はスピードだったようです。他の私鉄2社より料金は高いがスピードが支持され、この地域でのシャアを伸ばしていました。しかし、そのスピードを追い求め、高速化の為にレールの付け替えやダイヤ改正などを実施し、危険が高まったにも関わらずそれに応じた安全対策を講じなかった事が、この大事故につながった可能性があるとも考えられています。もうひとつ幸いにも大惨事にはなっていませんが、JALが安全上のトラブルを発生させ、国土交通大臣より事業改善命令の処分を受けました。
この二つの出来事に共通するのはJRやJALなどの交通機関にとってもっとも大事な「安全」がなんとなく疎かにされていたのではないかということです。

何故、「安全」が疎かにされていたか?
 いろいろな理由があるかと思いますが、その一つに日本でも本当の「資本主義社会」が到来した事が挙げられます。つい先日まで話題だった、ライブドアVSフジテレビで登場した村上ファンドなどの「物言う株主」の出現などで、日本の企業も欧米のように株主を意識した経営に迫られ、リストラやコスト削減などにかなり積極的に取り組まなければならない状況です。その結果、つい先日発表された上場企業の2005年3月期決算は、連結経常利益が前の期より20%増え、素材価格の高騰などの要因があるものの2年連続で過去最高となりました。これは株主を意識した経営の結果、利益を生みやすい構造に変化しているということです。

 消費者が厳しい目をもって本物の企業を育てることも 会社の売上優先、利益優先の考え方が強くなりすぎてしまうと、この度のように「安全」の方が多少疎かになり、バランスを欠いてしまう事もあります。この度の事故がその典型的な例です。これを防ぐには企業の自助努力はもちろんですが、私達消費者も意識改革が必要です。「安い」「速い」にはそれなりの理由があり、それを優先するには他の部分が犠牲になっている可能性がある事をしっかりと認識する必要があります。多くの人が賢い消費者になり、厳しい目で本物の企業を育てることこそ、経済も活性化し、このような悲惨な事故も防ぐことができるのではないでしょうか。



   釧路新聞 平成17年4月8日掲載 FPのなるほどマネー
2005/08/26(Fri)

〜身近な話題からお金について考える〜

ライブドアVSフジテレビ 皆様へのメッセージとは?

ポイズンピル、クラウンジュエルって?
 最近だいぶ落ち着いてきましたが、世間の注目を浴び、新聞の一面をしばらく独占していたM&A(企業の合併・買収)があります。御存知ライブドアとフジテレビの戦いです。
 この戦いを皆さんはどのようにご覧になったでしょうか?
 私のお客様にお聞きしてみると興味ある人ない人さまざまですが、共通する質問は企業買収の専門用語「ポイズンピル、クラウンジュエルって何?」でした。興味がある方でも次から次へと専門用語が登場したので、なかなか理解できなかったようです。
 ポイズンピルを直訳すると「毒薬」です。敵対的買収をしかけられた会社(ニッポン放送)が敵対株主(ライブドア)以外の株主(今回はフジテレビ)にだけ、安く株式を購入できる権利(新株引受権)を与えることです。これによって、敵対株主の株式比率を低下させ、買収を断念させるのが目的です。これが裁判まで発展したニッポン放送の新株予約権の発行でした。
 一方、クラウンジュエルは「王冠の宝石」。ニッポン放送という王冠に22.5%のフジテレビ株と56%のポニーキャニオン株という宝石がついています。これらの宝石を外すことで王冠の価値を下げ、買収の魅力をそぐのが目的です。

情報を正確に理解する難しさ
 皆様も感じていらっしゃると思いますが、昨今の情報は多少勉強しなければ情報を正確に理解する事が困難になってきております。今回のライブドアVSフジテレビ、昨年大騒ぎした年金問題もその一つでしょう。こんなところからも正確な情報を理解し、対応する為には専門家が必要です。アメリカでも今現在の日本の状況と同じように、情報が複雑化し始め、お金の心配をしなくても生活できた時代が終焉した時に登場したのがファイナンシャルプランナーでした。アメリカでは安心して生活する為に家庭に3人の専門家を持つべきだといわれています。その専門家が、弁護士・医者・ファイナンシャルプランナーなのです。そこで、これから日本でも劇的に環境が変わる中で、色々な情報を理解していただき、少しでも生活に役立つよう、ファイナンシャルプランナーの視点からお金のお話を提供したいと思います。



   釧路新聞 平成17年3月18日掲載 釧路初の証券仲介業へ
2005/08/26(Fri)

釧路初の証券仲介業へ
蛯子さんあす記念セミナー

ファイナンシャルプランナーで釧路市のウェルスアンドブリス代表の蛯子宏一さん(31)が、釧路で証券仲介業に乗り出すため札幌の鈴木会計事務所と新会社アセットカウンセルを設立し、申請準備を進めている。今、現在釧路で証券仲介業者はなく、登録されれば釧路初となる。LPL日本証券と提携し5月にも業務開始を予定。これを記念し、一般向けに今月19日午後1時半から、世界最大の独立系投資信託運用グループ・フィディリティ投信の松井省一氏を招き、年金問題と資産形成をテーマにセミナーを開く。(坂上めぐみ)

 証券仲介業は個人や会社が証券会社と業務委託契約を結んで顧客を勧誘し、株式などの有価証券の売買を証券会社の社員、外務員のみが勧誘などを行えたが、証券取引法の改正により、昨年4月から解禁になった。個人投資家への金融商品の販売窓口が広がる。
 蛯子さんはウエルスアンドブリスで資産運用のコンサルティング、保険代理店業などを行い、LPL日本証券の外務員としても実績がある。「株はギャンブル性ばかり強調されるが、車の運転と同じで運転する人によって暴走もすれば、安全運転もできる。安全運転の手法を広めたい。」今回の新会社は札幌本社、釧路支社という形でそれぞれに井上善博さん、蛯子さんが代表取締役に就任した。
 新会社アセットカウンセルは「ためる、まもる、育てる」をコンセプトに資産形成についてのプランニング、実行、長期にわたるメンテナンスを、ウエルスアンドブリスは保険に関するサポートをし、蛯子さんは「お金に関する相談に応じていきたい」としている。
19日のセミナーは、年金運用をする側の立場から年金問題と老後資産の形成への問題提起を行う。講師はフィディリティ投信のマネージングディレクター鈴木秀幸氏。参加費は無料。定員は45人で、申し込みはウェルスアンドブリス(23-8715)へ。



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